日语情态与认知情态研究
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第1部 モダリティの体系

第1章 モダリティに関する基礎概念と多様な考え方

1.本書の目的

1980年代から1990年代にかけて,日本語モダリティの研究が盛んに行われて,仁田(1991),益岡(1991)など,学術的に優れた成果が生まれてきた。その結果,モダリティが日本語学の重要な研究対象として定着している。

日本語モダリティの研究の特徴としては,次の2点が挙げられるであろう。1つ目は,モダリティ研究の範囲が多岐にわたっていることである。たとえば,日本語記述文法研究会(2010:47-50)は,モダリティを,「モダリティとは,文の述べ方を表すものであり,命題内容である事態に対する把握の仕方,先行文脈への関係づけのあり方,および,それらについての話し手の発話・伝達的な態度のあり方を表し分ける」(p.48)と定義して,表1のように分類している。その定義と分類からわかるように,モダリティは,幅広い研究テーマをカバーしている。

表1 日本語記述文法研究会(2010)におけるモダリティの分類

このように,幅広い研究テーマを収めてきたモダリティ研究の扱っている表現も多種多様になる。これが2つ目の特徴である。モダリティ表現には,「う(よう)」,「ようだ」,「らしい」のような助動詞,「ね」,「よ」,「な」のような終助詞などがある。これらは,いわゆる「文末形式」に属するが,とりたて助詞のような非文末形式も,モダリティ表現とされることがある(寺村1981;益岡1991)。

本書は,従来の研究を踏まえつつも,原点に立ち帰って必要最小限の範囲で日本語モダリティを再考してみたい。